親なら我が子には勉強を頑張ってもらいたいものです。しかし人間にとって勉強、主に座学は脳に負荷をかける上に生命維持には関係がない行為なので、本来、得意ではありません。ですが人間の社会で生活していく上では、無視できないものです。
そこで勉強ができるように検討されるのが、塾だったり通信教育だったり…
でも、選び方を間違えると、まったくの逆効果になることも。
今回は勉強嫌いな子に与えると逆効果になる通信教育をご紹介します。
応用力を身に付けられる! Z会

Z会小学生講座の謳い文句は「課題解決力を身につける」
通信教育は本当にたくさんあります。その中で選ばれるためには、他社とはっきり差別化する必要があります。Z会小学生講座の目的はどちらかといえば学校の授業の補完ではなく、中学受験です。勉強が苦手な子に与えるのではなく、勉強ができる子に与える教材と言えるでしょう。
受験しないから小学生コースを選んでも、そもそもの目的が授業の補完ではないため、勉強が苦手な子に与えるのはNG。問題が少しも解けないので、ますます勉強嫌いに拍車をかけますよ。
授業の補完を目的にするのなら、Z会はやめておきましょう。
百聞は一見にしかず。Z会ではおためし教材がもらえますので、気になるのなら請求してみましょう。一度請求するとDMが届くようになりますが、ネット上で請求をストップする手続きが行えますので、ご安心ください。
小学館の新しい通信教育 まなびwith

ドラゼミからバージョンアップした小学館の新しい通信教育「まなびwith」。
ドラゼミ時代から教科書に準拠していませんでしたが、その路線は踏襲。なので、学校の授業の補完には向いていませんが、その学年で必要な学習内容には対応しているのでご安心を。
ドラゼミ時代から算数・国語に重点を置いていましたが、その路線もしっかり踏襲。算数と国語に焦点を絞り、理科・社会はあえて副教材扱いにしている点や、作文力を育てることに重点を置いている点は他の通信教育とは一線を画しています。
すでに学習習慣がついているお子さんには向いています。
こちらもお試し教材があります。気になる方は一度実物をご覧になってください。
勉強嫌いな子に向いているのは?

子どもはなぜ勉強が嫌いになるのでしょうか?
それは、わからないからです。
理解力はその子によって異なるため、どこでつまずくかはその子次第なのですが、つまづいた部分を放置して、つまづくことが多くなるにつれ、子どもの学力とやる気は低下して取り返しがつかない状態になっていきます。子どもにもプライドがあるし、何より子どもの内側で起こる変化なので、大人がはっきり気づきにくいのも自体の悪化に拍車をかけます。
そんな子に向いているのは、「わかる問題を解かせる」勉強方法。簡単なペラドリルから始めるのが一番です。
勉強ができる・できないに関係なく、少しずつステップアップしていく「スモールステップ方式」に勝る方法はないのですよね。
通信教育でいえば、勉強が嫌いな子向きは、やはりベネッセの進研ゼミ小学生講座。ポップなキャラクターが楽しく教えてくれたり、たくさんの付録がついていたりするにぎやかな雰囲気を敬遠される親御さんも多いのですが、ベネッセは教育業界でずば抜けた業績を誇る大企業です。そのベネッセの主力である進研ゼミ小学講座が、なぜ付録満載なのか?
そうしないと子どもにやる気が出ないから。
付録も賑やかな講座も、子どものやる気を出すためなのですね。進研ゼミにはテキストコースとタブレットコースがありますが、勉強嫌いな子に学習習慣を身につけさせるという点では、タブレットコースのほうが向いています。というのも、タブレットが「勉強の時間だよー」と楽しく話しかけてくるし、お絵かきや動画、電子図書など多彩なアプリがついているので、勉強が苦手な子でも「遊び道具として」手に取ることができるからです。テキストだと、勉強嫌いな子は届いたまま放置、もう何か月分も新品のままほこりだらけ、ということになることも珍しくありませんから…。
あのポップさもにぎやかさも、進研ゼミが長年のデータから編み出した仕掛けなのです。
スモールステップ方式という点では、くもんも「できるところから少しずつ」という点では効果的です。ただし算数なら計算問題が中心で文章題が少ない、というように、カリキュラムに偏りがあるので、そこは上手に付き合っていきましょう。
まとめ
我が子には勉強ができるようになってほしい。親なら当然の願いですが、本人のやる気やレベルを無視した教材を与えると、逆効果になります。
小学生の間で大切なのは、中学・高校へとつながる土台を作ること。土台ができているならワンランク上の勉強をさせてあげましょう。土台があやしいなら、その子に合ったレベルの教材を選んであげましょう。
欲張りすぎないことが大切です。