トランポリンは楽しく運動できますが、使い方を誤ると危険なケースもあります。子どもは運動能力が未発達なので、思わぬケガや事故が起こる可能性があるからです。
そこで今回は過去にあったトランポリンの危険な事例を紹介しつつ、家庭用トランポリンの安全な使い方や騒音対策をお伝えします。
目次
子ども事故はやはり多い! 過去に起きたトランポリンの危険な事故

日本よりトランポリンが普及しているアメリカでは、子ともによる危険なトランポリン事故が多発しています。2015年、アメリカ国内で起こったトランポリンによる負傷件数は29万件を超えています。米国整形外科学会の発表によると、トランポリン事故の大半が家庭で起き、その9割以上が5歳から14歳の子どもによるものです。負傷の内容は骨折が3割強を占めています。
事故情報データバンクシステム から日本国内で起きたトランポリン事故を調べました。2015年から2018年までの間に33件の事故報告があります。
報告内容を詳しく見ると、事故の発生場所は学校や施設で21件、家庭で11件です。
被害者は小学生以下が18件、中学生以上が7件です。
事故の内容は外傷が9件、骨折が9件、頭を打つが3件です。
※その他の件数は省いています。
日米ともにトランポリン事故の主な原因は、破損による負傷、他の人との接触、転倒、転落が多くなっています。
危険な使い方から子どもを守ろう! トランポリンの安全対策

では、安全にトランポリンを使用するにはどのような対策が必要でしょうか?
以下にまとめてみました。
トランポリンの破損対策
まずはトランポリンの破損対策。トランポリンで破損事故が多いのは、端の金属バネの部分です。体重のかけ過ぎでバネが外れる、壊れるなどしてケガをすることがあります。これを防ぐにはトランポリンの耐荷重を守ることです。子ども用のトランポリンは耐荷重が60kgから90kgです。使う子どもの体格に合うものを選びましょう!
また、大人の使用も考えているときは、耐荷重100kg以上の大人用トランポリンを探してください。
そして、購入後は壊れている場所はないか定期的に安全点検をしましょう。
このようなトランポリンカバーを利用して端の金属バネを保護することもできます。
他の人との接触対策
次に、他の人との接触を避ける対策です。1つのトランポリンを複数人で使うと、相手と接触した際に転倒や転落の危険があります。これを防ぐには、「トランポリンは1人で使う」「2人以上同時に乗せない」を徹底してください。必ず大人がついて、順番を守って遊ぶよう声をかけましょう。
トランポリンからの転倒、転落対策はいくつかあります。まずは立位以外の着地や宙返りといったアクロバティックな技は絶対にさせないこと。難しい技は適切な環境と指導が整ったトランポリン教室で挑戦させましょう。
また、手すりやセーフティネットをつける方法もあります。
手すり
セーフティーネット
ただし、これらの道具に頼りすぎないで! 子どもを遊ばせるときは必ず大人が見守るようにしましょう。
室内でも家庭用トランポリンを楽しもう! 近所迷惑にならない騒音対策は?

家庭用トランポリンは室内で子どもを遊ばせることができます。便利ではありますが、騒音が気になるところ。特に賃貸住宅の方は契約書を確認し、他の住人の迷惑にならないよう配慮しましょう。
トランポリンは外枠のフレーム、人が跳ねるベッド、それらをつなぐパーツからできています。つなぐパーツは金属バネとゴムケーブルの2種類があります。
金属バネは跳躍力があり、メーカーのよってはバネ1本から交換可能です。ですが、跳ぶ度に金属のきしむ音が気になります。
一方、ゴムケーブルは金属バネより跳躍力で劣りますが、音が静かです。そして破損してもケガをしにくい設計です。周囲への音が気になる方はゴムケーブルがおすすめです。
さらに、トランポリンの下に消音マットを敷くことで、階下への騒音対策と床のキズ対策が一度にできます。
まとめ
最近ではお店やネット通販で家庭用トランポリンを手軽に買えます。折りたたみできるコンパクトな物もあるので、室内遊びに便利です。子どもの遊びには思わぬ危険がつきものですよね。トランポリン遊びをさせるときは、安全対策と大人の見守りを忘れずにしましょう。
執筆:holy-rich511