保育所・幼稚園と小学校は、まったくの別世界です。子ども主体の楽しい園児生活から規律正しさを求める小学校生活になかなか馴染めず、「学校に行きたくない」という1年生さんは意外に多いもの。
その「小学校に馴染めない」理由の一つに勉強があります。
実は勉強は、同じ1年生でもスタート時点からかなり差がついているのが事実。
そこで、我が家が経験した「スタートの差」と、差を作らないための学習の準備についてご紹介します。
目次
スタートラインは同じじゃない! 入学後に気づいた「差」

うちの子どもは、いわゆるのびのび系の幼稚園でした。選んで入れたわけではなく、消去法で入れるところがそこだけだった、という感じなのですが。
幼稚園ですから一応カリキュラムはあるのですが、季節の行事体験が中心。勉強の時間はなく、基本的に外で遊んだり、工作をしたり、運動会や発表会の練習をしたり、イモを掘ったり、書き初めをしたり、園児が主体のゆる~い園でした。それでもまあ、「先生の言うことは聞きましょう」という言葉を素直に聞き入れ、それなりに規律正しく生活はしていました。
楽しい時間を過ごせたおかげで幼稚園時代の友達とは(親も子も)強固な友情を築き、進学先が違っても相変わらずつるんでいます。卒園式は大号泣ですよ。
が、そんな園だったので「入学後は大変そう」と思い、こどもチャレンジを取っていました。息子は見向きもせず、テキストやドリルは真新しいままほこりをかぶっていきました…。おもちゃはすぐに取り出して遊んでいましたけどね。
そんなわけで、カタカナはまったく読み書き不可能、ひらがなもあやしい状態での入学となりました。
で。
入学早々「教科書が読めない」という事態が発覚し…、のっけから成績は低迷。文章が読めないと国語は言わずもがな、算数もできないですからね。先生から「もっと本を読ませてください」と、3年生まで言われ続けましたわ。
入学前にしっかり読み書きトレーニングをして入学してきた子は、成績もぐんぐん伸び、先生からの評価も高く、当然、親からもほめられます。「お勉強楽しい」「学校楽しい」という感じでキラキラしていました。一方、うちの息子は読み書きが得意でないため思うように点が取れず「どうせソラくんばかだもん」とよく言っていました。後悔しきりでした。最初から「勉強=楽しくない」で刷り込んでしまいましたから。年長のころは勉強に興味が持てずやりたがらなかったし、学校で教えてくれるからいいかと悠長に構えてしまいましたわ…。
逆に、息子がやらず放置したこどもチャレンジをかたっぱしからやった下の子は、読み書きができる状態で入学したので、1年時の成績は上位でした。
ですから、入学前の準備は絶対必要です。
入学前には「ひらがな」「カタカナ」を覚えておこう

小学校ではとりあえず、「1年生はひらがなもカタカナもできない」という前提で、丁寧に一音ずつ教えてくれます。が、実のところ半分以上の子はひらがなもカタカナもできます。
ひらがな・カタカナは覚えてしまうしかありません。1年生では丁寧に教えますが、覚えるまで待ってはくれません。覚えていないうちに次の音を習うので、子どもが混乱します。「あって、どう書くの?」「ねとれがごっちゃになる」という感じ。2学期からは漢字の学習も始まるので、ひらがな・カタカナに混乱していては置いてけぼりを食らいます。うちは食らった。
なので、入学前に「ひらがな」「カタカナ」は覚えて、自分の名前くらいは読み書きできるようになっておくといいですね。自分の名前がわかれば、持ち物の区別もできます。
シューズとか体操服とか、みんな同じデザインだしね。
数字も覚えておこう

数字は案外、すぐに覚えられます。
数字が覚えられたら、簡単な足し算・引き算とともに、アナログ時計の読み方を教えておくといいでしょう。1年生ではアナログ時計の見方や時間の計算などがありますが、1年生には難しいため、つまづきやすい単元です。
また小学校は時計を見て行動する機会が多いので、時計が読み取れるようになっておくと何かと便利です。
机に向かうことに慣れておこう

小学校に入ったら、授業中は机に向かっていないといけません。まあ、これは「まわりの子がみんな座ってるから」というので、納得して着席していてくれます。しかし帰宅後は宿題が待ち受けます。机に向かってやらないと終わりません。
だから、入学前に机に向かって作業をする、ということに慣れさせておきましょう。
ちなみに幼児の集中力は、5~10分程度。
まわりの音が聞こえなくなるくらい集中していられる時間は、小学生で15分程度、中高生でも30分くらい。これくらいで集中力が途切れてしまいます。
だから、年長さんのうちは10分でも机に向かって作業ができたら、たいしたものなのです。できたらほめることを忘れずに。子どもをほめると「評価してもらえる!」「この行為には価値がある」と子どもが学習します。
入学準備講座を利用しよう

入学準備に関しては、通信教育各社が至れり尽くせりの講座を用意していますので、利用してみてもいいのではないでしょうか。年長の9~10月あたりから入学準備が始まるので、通信講座を使って対策を始めるなら2学期頭からでも間に合います。ちなみに解約しないと、高校卒業までずーっと教材が届き続けるので、解約するなら早めに手続きをとってください。
進研ゼミ こどもチャレンジ
もっとも知られているのが進研ゼミのこどもチャレンジ。年長さんは10月から入学準備講座が始まり、コラショの目覚まし時計やひらがな・カタカナの練習ワークなどなどもりだくさんの「1年生準備スタートボックス」も追加費用ナシでもらえます。
ちなみに時計のコラショは英語でも話しかけてきたりするのですが、コラショの声は、チョッパーやピカチュウでおなじみの大谷育江さん。英語も大谷さん自身のお声なのですよ、超発音きれいです。個人的には「あー、今日もがんばったー」とつぶやくお疲れ気味のコラショが好きです。そしてコラショの相方であるキッズは、ワンピースのナミと同じ岡村さんです。
そうそう、このスタートボックスでもらえるお名前シールは防水性なので、濡れるようなものにも使えて便利です。うちではスイミングのゴーグルに貼り付けること3年ですが、取れません。ありがたいです。シリコンにマジック書きするとすぐに消えちゃうんでね…。
スマイルゼミ 新1年生準備講座
通信教育のタブレットコースを考える場合、進研ゼミととにかく比較されるスマイルゼミ。進研ゼミのように未就学児の講座はないのですが、年長さんだけ12月から新1年生準備講座が設定されています。
スマイルゼミで学習していくことを考えているなら、先取コースで勉強の習慣を身に着けておくといいでしょう。
Z会 入学準備応援ステージ
夏休みにドリル請求でお世話になったZ会にも、1年生準備講座「入学準備応援ステージ」があります。国語・算数のワークのほか、知りたい気持ちを育てる体験課題、保護者のサポートなどもばっちり。数の合成・分解、時計の読み方など、算数の土台を早くから作ることで1年生がつまづきやすい問題をなくします。
資料請求すると、入学前にこれだけは押さえておきたい基礎問題をまとめた「入学準備スタート!ワーク」というものがもらえます。
無料でもらえるドリルですが、実はかなりのボリュームがあるので、これだけでも価値ある存在。進研ゼミよりはレベルが少しだけ高いので、我が子の力試しにもぴったりです。
くもん
通信講座ではないのですが、利用している人が多いのでくもんもご紹介しましょう。
くもんには入学準備講座はないのですが、その子のレベルに合わせたところから学習をスタートしていくので、早めに始めることで知識を増やしていくことができます。
教室に通うので勉強する習慣もつきますから、お近くにくもんの教室があるなら検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
環境ががらりと変わるため、1年生の初めの時期はなかなか大変なのです。新生活にすんなり馴染めるように、前もって準備しておいてあげると気持ちいいスタートを切ることができますよ。