熱波の影響で2018年は特に熱中症で搬送される方が多いようです。さて、公立の高校のエアコン普及率は高く、全国平均74%。東京、京都、大阪、鳥取、高知、沖縄は100%で、北海道・東北と長野は設置率が低めです。
が、公立小中となると話は別で、地域格差がかなり大きくなります。お金にゆとりがある東京が設置率ほぼ100%なのはわかるとして、目を引くのは実は香川県。
次に高い徳島でも4割に届かず、愛媛に至っては5%程度とほとんどエアコンがありませんが、香川県だけは設置率がとても高いのです。
なぜなのでしょうか?
始まりは、2010年に宇多津町の町長になった谷川氏の公約

2010年10月、谷川俊博氏が子どもの医療費無料化拡大や小中学校の教室へのエアコン設置を公約に宇多津町の町長に当選します。12月、エアコン設置の財源として1年分の町長の給料を当てることを議会に提案。町長の給与すべてを充てても宇多津町の小中学校へのエアコン設置には足りなかったため、一部からはパフォーマンスと冷ややかな視線を送られ反対されますが、町長の給料と期末手当を2年間半分にカットする修正案を出し、承認されます。そうして小中学校へのエアコン設置が始まります。
参考:宇多津町長の無報酬問題
住民を取られたくない隣接市町村でもエアコンが設置される
宇多津町の学校にエアコン設置が始まると、宇多津町に住民を取られたくない隣接の市町村も学校へのエアコン設置を始めます。
宇多津がエアコン設置を始めた2011年のエアコン普及率はわずか19%でしたが、2014年には69.2%に、2017年時点では92.3%に。
普通教室の普及率こそ高い東京都ですが、支援学級などのエアコン普及率は香川の方が上です(2017年時点)。
参考:小学校、中学校、高校の空調(冷房)設置率(2017年)都道府県別
うちの学校にエアコンがつくのはいつ?

…いつなんでしょうね。公立の場合なら、行政のお金でつけることになると思いますが、今は耐震化を進めているのでエアコンはずーっと後回しになるでしょう。エアコンがつくのを待つより、エアコンのある中学または高校に行く方が早い気がしますネ。
香川県、いいなあ…。
ちなみにエアコン普及率が高い公立高校ですが、私の母校・大門高校の場合は保護者会だったか同窓会だったかが金額を負担してエアコンを設置し、エアコン代は生徒が負担しています(確か)。大門だけが特別なのではなく、おそらく県立高校の普及率の高さはこのようなケースが多いのではないでしょうか。設置にもお金がかかるけど電気代もかかる、というのでお金がない自治体ほどエアコンは後回しになる傾向があるようですが、文科省が「エアコン設置したほうがいいよね」という決定をすれば、何かしら助成が出る可能性があります。だって、サビ残・オーバーワーク三昧でブラックすぎると言われている教師の「職場」ですからね、教室って。
すでにエアコンが設置されている私立等での電気代は、生徒側が負担するのが一般的です。(学費内訳に書いてあった)