元校長先生が教える、小学1年生を勉強嫌いにしないコツ




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1年生のみなさん、ご入学、おめでとうございます!長い長い学校生活の幕開けです。親として気になるのは「勉強についていけるだろうか、勉強嫌いにならないだろうか?」という点ではないでしょうか?

そこで、30年と少し公立小学校の教壇に立っていた「ワコ先生」こと西野和子先生(元校長!)に「1年生を勉強嫌いにしないコツ」を聞いてみました。

とにかくほめること

保育所や幼稚園とは違い、小学校では規律正しい集団生活が始まります。今までのなごやかな雰囲気とは環境が一変する上に、授業の間はおとなしく座って授業に参加しなければなりません。
大人でもがらりと環境が変われば、慣れるまで戸惑うものですから、1年生が戸惑うのは当然。学校に行きたくないと言いだす子も少なくありません。
そんな中で授業が始まりますが、勉強嫌いしないためにはまず「ほめる」ことが大切です。

ほめると気持ちが前向きに

否定されると誰でもやる気やモチベーションが萎えてしまいます。反対に、ほめられるとやる気やモチベーションがアップします。たとえ失敗してもミスを責めるのではなく、がんばった過程や気持ちを認めてあげると「また頑張ろう」という気持ちになり、自信や粘り強さにつながってきます。

自己肯定感がアップする

日本人は世界的に見て自己肯定感が低いことが知られています。2013年の「子ども・若者白書」によると、日本の若者の自己肯定率は45.8%、2番目に低い韓国ですら71.5%なのでダントツです。

自己肯定感とは「自分には生きている価値がある」と思っているということ。これが低いと「他人と比較して劣等感を持ちやすい」「自己評価が低く自己嫌悪に陥りやすい」「精神が不安定になりやすい」といった「生きづらさ」につながり、メンタルヘルスに影響を及ぼします。

ほめる=その子を認めてあげる、ということになるので、ほめることで子供の自己肯定感を育むことができるのです。

どんな時にほめる?

テストでいい点を取った時だけでなく、宿題が出来た、学校で泣かなかった、給食を残さなかったなど、子供の話をよく聞いてとにかくなんでもほめてあげましょう。1年生の間は大げさなくらい「すごいすごい」と言ってあげるのです。

学校生活が楽しくなるようサポートする

友達や先生と楽しい学校生活が送れるようにサポートすることも大切です。学校そのものが嫌いになってしまうと、勉強にもついていけなくなりますから。

一緒に学校へ行く準備をしながら、学校の話を聞く

保育所や幼稚園とは違い、先生から細かな連絡が入らなくなるのが小学校。学校での様子は本人やお友達に聞くしかなくなりますので、子供と話をする機会を持ちましょう。1年生なら明日の準備にまだ保護者の手助けが必要なので、学校へ行く準備をしながら学校の話を聞くのがおすすめです。

宿題を見てやりながら、文字を丁寧に書くように指導する

中には字が汚くても成績がいい子もいると思いますが、経験上、成績のいい子は字もきれいであることが多かったです。

字をきれいに書くと集中力が鍛えられる上、丁寧に書くことで内容が頭にしっかり入ります。適当に書いた数式ではケタが入り乱れてわからなくなり、結局やり直しになることもありますが、最初からきれいに書いていれば計算は一度で済みますし、自分で書いた数字が読みとれないということもありません。

字は汚いよりはきれいなほうが成績にいい影響を与えます。だから1年生の間は、宿題に付き合いながら、字を丁寧に書くように指導してあげましょう。

まとめ

「とにかくほめること」の一言に尽きます。仕事や家事・育児が忙しくてなかなか相手をしてやれないという親御さんも、明日の準備を一緒に手伝う時に話を聞いて学校の様子や困っていることはないかを確認し、何かトラブルが起きているようなら早めに担任に相談するなどして、楽しく学校生活を送れるようにサポートしてあげましょう。

取材協力:西野和子(元小学校長)