元校長先生が教える、成績を上げる小学生の勉強方法




子供には勉強してもらいたいものですが、具体的な勉強方法をご存知でしょうか?基本は「学校の授業がわかる」ことが大切です。そこで今回は元校長のワコ先生に「成績を上げる」小学生の勉強方法について聞いてきました。

丁寧な字を書く!ゆっくり書くことで知識が定着

学校でも宿題でも、丁寧に字を書くことが成績向上への第一歩です。
なぜかというと、経験上、成績のいい子は字も丁寧でした。「きれいな字」ではなく「丁寧な字」であることがポイントで、習字を習わせる必要はありません。

ゆっくり書くことで知識が定着

字を丁寧に書く程度で学力が伸びるのか?と思われるかもしれませんが、ゆっくり書くことで子供は書く内容を頭で反芻します。たとえば小学生では漢字をたくさん習いますが、機械的に1ページ全部のマス目を埋めれば漢字は覚えられるでしょうか?

中学生以降なら、英単語を覚える際に、ひたすらスペルを書いて覚えたという親御さんも少なくないでしょう。早く、たくさん書けば覚えられる、というものではないことはご存じのはず。
「覚える気」がなければ覚えられません。そして覚えるにはある程度の時間が必要ですよね。

実はゆっくり書きながら頭の中で知識を反芻した方が、知識がきちんと定着するのです。

計算問題も焦らずに

字だけではなく、数字も丁寧に書きましょう。特に筆算などは、きちんとケタを揃えないと途中で計算がわからなくなります。ケアレスミスを防げば得点につながります

トップの子には当てはまらない

ただ、字が汚くても成績がいい子というのはいます。元から頭の回転がよく、自分の考えに手がついていかないようなタイプの子は、字が汚くても成績がよかったりします。
我が子がトップクラスの頭脳を持っている、というのでなければ、やはり字を丁寧に書くように教えていくことが成績向上のカギとなります。

復習8割、予習2割

どうやって予習・復習をする?

一般的に言われるように、学校の授業がよくわかるためには予習、復習が必要です。低学年のうちは予習復習なしでOKでも、4年生からは内容が難しくなるので、勉強についていけない子の割合が高まります。高学年で勉強についていけなくなくると、中学以降で苦労しますから、予習復習を取り入れて「わからない」を作らないことが肝心です。そのためにも、できれば低学年のうちから、予習復習の習慣をつけましょう。

復習の基本は宿題でOK。
ここでも字を丁寧に書くようにさせましょう。丁寧な字は学習効率を高めます。

予習の基本は教科書ですが、教科書を眺めただけでは内容は頭に入ってきません。なぜなら、教科書は授業という補助があることが前提で作られているから。だから、市販のドリルやワークを使ってもOKです。使っている教科書に対応したものを選ぶといいでしょう。

予習のポイントは「自分で考えること」です。「なぜこうなるのか」について理解しておくことが予習の効果になるので、親が「予習でわかったこと」を聞いて確認してあげるといいでしょう。

教育アプリや通信教育も効果アリ

小学生向けの通信教育も内容が丁寧なので、予習・復習に効果的です。ただ、計画的にやる子なら問題ありませんが、やらない子供の場合は、親御さんから声かけしたり、一緒に取り組むなどの対策が必要です。小学生向けの勉強アプリを利用してもいいのですが、できるだけ手を動かして回答するタイプのものがいいでしょう。タブレット式のものも同様です。

そしてほめる
これに尽きます。

まとめ

小学生の学習において「丁寧な字を書く」ことは大切です。授業でも、宿題でも、塾でも、丁寧な字を書くように指導してあげてください。あとはやる気を失わないように、ほめてあげましょう。予習・復習に取り入れる教材は、親御さんの判断で市販のワーク、ネット上にある無料のプリント、通信教育や勉強アプリなど、子どもに合っていると思うものでいいでしょう。

 

取材協力:西野和子(元小学校長)