前回、中学受験の塾代がけっこうかかることがわかりました。福山の中学受験生のあこがれ・附属ですが、学年の半数は東大・京大、慶應・早稲田などトップクラス大に進学します。附属に入れば当然のようにエリートコースに突き進むことになるのですが、いやそこまではちょっと…という場合は、無理に附属を狙うことはありませんよね。となると、財布に優しい公立一貫校は魅力的な存在です。
今回は、通信教育を使っての公立一貫校対策について調べてみました。
Z会 公立中高一貫校適性検査

中学受験といえばZ会でしょ!
広島県立広島中学校 | 7 |
広島中等教育学校 | 5 |
広島県立三次中学校 | 3 |
広島叡智学園中学校 | 2 |
福山中学校 | 1 |
18 |
2018年度 Z会員 公立中高一貫校合格実績は、総合格者数819名。広島県内に限れば18人。…うーん、微妙。多いのか少ないのかよくわかりませんね?
Z会の公立一貫校講座は、5年生から開講。適性検査のポイント確認→例題→練習問題を繰り返して、一貫校に求められる総合的な思考力を鍛えます。Z会の公立一貫講座は、一般的なテキストタイプの講座です。
ちなみに公立中高一貫校適性検査は「専科」の扱いなのです。Z会における専科とはオプションコースのことなので、もしやと思いZ会に問い合わせてみたところ、「本科ハイレベルと合わせてご受講くださいませ」とのことでした。ただし「必要に応じて」とのことだったので、ハイレベル相当の学力があれば無理に本科と合わせて受講する必要はないようです。
気になる受講料を計算してみました。
Z会公立中高一貫校適性検査 | 本科ハイレベル | 合計 | |
5年生 | 28,044 | 89,664 | 117,708 |
6年生 | 24,786 | 85,140 | 109,926 |
52,830 | 174,804 | 227,634 |
公立一貫講座だけなら2年で52,830円ですが、本科4教科と合わせると227,634円。進学塾が2年で約100万かかることを考えれば、格安ともいえる対策費用ですね。
進研ゼミ 公立一貫校対策講座

進研ゼミにも公立一貫校対策講座があります。2019年春の合格実績は広島県内に限れば61人と、Z会より上。
広島県広島市立広島中等教育学校 | 15 |
広島県福山市立福山中学校 | 9 |
広島県立広島中学校 | 24 |
広島県立三次中学校 | 13 |
61 |
ただ、Z会にしても進研ゼミにしても塾と掛け持ちで対策したという子は多いだろうと踏んでいるので、Z会と進研ゼミの合格実績はそのまま分母の規模に比例しているだけなのでは、という気がします。
さて、気を取り直して、進研ゼミの公立一貫校対策講座は5年生から開講。5年生は進研ゼミのオプションである「考える力・プラス」の中にあります。6年生はオプション扱いながら公立中高一貫校受検講座として独立。
どちらともオプションなのですが、本科にあたる小学生講座を受講していなくても受講することが可能です。ただ、Z会同様あくまでもプラスアルファの部分なので、基礎となる学力は持っていなくてはなりません。塾に通っている、進研ゼミを受けているなど何かしら学校外で勉強をしていることが前提にあります(学力があれば別に不要かもしれないけど、受験用の問題に慣れていないと中学受験はなかなか難しいですよね)。
気になる受講料を計算してみました。
公立中高一貫校受検講座 | 本講座 | 合計 | |
5年生 | 47,100 | 62,676 | 109,776 |
6年生 | 41,040 | 67,512 | 108,552 |
88,140 | 130,188 | 218,328 |
対策講座だけなら2年で88,140円。金額だけで見るなら意外なことにZ会のほうがお安いですが、本講座と合わせると5年生は109,776円、6年生だと108,552円。Z会と比べるとほぼ同じ、2年間を合計しても約22万。塾通いと比べると5分の1…!?
格安です。お金かけないで一貫校対策したい人はもう進研ゼミ以外にありませんね。
進研ゼミでは、5年生の前半で受験に必要な基礎を固め、6年生で応用力を養成していきます。
内容は動画解説つきのメインテキスト、動画解説つきの実戦演習・作文トレーニング(奇数月)、添削が毎月。この添削も偶数月が作文、奇数月が適性検査と、講座内で作文対策をしっかり行ってくれるのが特徴です。
進研ゼミのハイレベルとZ会のハイレベルの差

さて、どちらとも公立対策講座はオプションであり「本科」の受講もどうやら必要そうだ、ということがわかってきたところで、レベルの比較をしてみましょう。
我が家の小学生は進研ゼミとZ会の二本立て、どちらともハイレベルを受講しています。
うちの小学生によると「進研ゼミの発展問題とZ会のレベルは同じくらい」だそう。唯一、Z会のハイレベル特有の問題は進研ゼミでは見かけないタイプの問題であり、それ以外は大差ないとのことですので、進研ゼミのハイレベル+Z会公立中高一貫校適性検査が一番安上がりなのかも。
とはいえ、実際のところはわからないですよね。
Z会も進研ゼミも本科だけでなくオプションコースの見本を用意しています。
通信講座で一貫校対策を考えているなら、ぜひ実物を見比べてみることをおすすめします。