広報部長さん必見! ゼロから広報誌を作る方法




PTAの本部以外は4月に選出するところが多いのではないかと思います。PTAの大変さは学校によって異なるので一概には言えませんが、広報部は撮影や取材、原稿作成、業者とのやり取りなど、どこもわりと大変であることが多いようです。
かくいう私も「引継ぎも何もない」「何をしたらいいのかわらない」状態で広報部の部長となりました。
今回は、基本的に学校でデータを作って自分たちで印刷するタイプの広報部のお役立ちTIPSをご紹介します。

原稿づくりTIPS

まずは原稿の作り方から。基本的に学校または個人のパソコンで印刷データをゼロから作る場合のやり方です。

原稿を作るツールは何がおすすめ?

子どもが通う小学校ではエクセルでしたが、個人的にはワードを使うことをおすすめします。
なんといってもエクセルはバージョンによってレイアウトが崩れてしまうため、複数人でデータを作成後まとめるというのには向きません。まだワードのほうがいいです。
また個人的にワードを勧めるのは「エクセルは表計算ソフトであり、印刷物の作成には向いていない」からです。見積もりなんかは印刷できますけどね、そうじゃなくてね…。
印刷に必要な「トリム」や「断ち切り」の設定ができないからです。ワードはできます。
どうしてもエクセルでなければならないというこだわりがなければ、ワードのほうがおすすめです。パワーポイントが慣れている人なら、パワーポイントでもいいかも。
MSならパブリッシャー(Publisher)がDTPソフトなので、使えるのならパブリッシャーが一番いいかもしれません。

個人的にはデザインも豊富でレイアウトに頭を悩ませずに済むうえに、自動でトリムマークをつけてくれるCanvaがおすすめです。

印刷業界ではAdobeのインデザインやイラストレーター、フォトショップというソフトを使います。広報部内に使える人がいたらラッキーですが…、使えるだけではなく、誌面を作るデザインセンスも必要です。そもそもAdobeのソフトが使える人はプロフェッショナルなので、自分から手を挙げてこない限りは仕事を頼まないほうがいいでしょう。プロに依頼すると高くつきます。役員だからタダでやって? それは禁句です。

レイアウトって、何をお手本にすればいいの?

基本的に前年度のものを参考にすればOKなのですが、前年度がひどすぎたり、今年度からレイアウトが変わる場合は、既存の広報誌を参考にしましょう。私は他校の広報誌を見たり、書店の雑誌を眺めたりしました。うちの学校はもともとエクセルだったことからわかる通り、横書き広報誌なのですが、案外横書きレイアウトってなくてね…。日本語って縦書き文化なんだなと、しみじみ。

この本の中には縦書き、横書きのレイアウト例が載っています。参考になりました。

取材TIPS

学校の広報部は基本的に校内のことを取材します。何を取り上げるかは学校によります。引継ぎで確認してください。

初めに担当を決めよう

何を取材するのか決まったら、担当を決めましょう。部長さんは明確に「あなたはこれ」と指示を与えてください。役員に乗り気でない人も、平等にタスクが割り振られれば参加する人は少なくありません。役員、学校からの写真や原稿といった提出物は提出日を設け、早めに提出させるよう声かけしていってください。

インタビューは聞く内容を決めておく

校長先生や児童/生徒会長、活躍した子どもなどにインタビューする場合は、特集内容を決め、聞く内容をピックアップしておきましょう。あれもこれも聞くとまとめるのが大変になるので、項目は3つくらいが適当かなと思います。録音まではしなくてもいいけど、メモは必要です。

データ作成TIPS

具体的な原稿の作り方小技です。

「現像された写真」「手書きの原稿」はコンビニのマルチコピー機で画像取り込み

「現像された写真」「手書きの原稿」など、現物しかないものはコンビニのマルチコピー機でスキャンすれば、画像として取り込むことができます。使い方はコピーと同じで、画像にしたいものをコピー機にセット。あとはスキャンというボタンを押せばOK。PDFかJPGかを選べます。A4サイズは1回30円です。

印刷会社に出す場合は「トリム」「断ち切り」設定必須

提携している印刷会社があるのなら別ですが、とりあえず安ければいいという場合は格安印刷会社が候補に挙がりますよね。
格安印刷の場合、「トリム」「断ち切り」の設定は必須です。これがないと印刷できないというわけではないのですが、端っこが切れてしまう可能性は高まります。またエラーになって印刷がストップしてしまう可能性も大。
ワードはトリムマークは付けることができませんが、断ち切りの設定は可能です。対してエクセルはできません。その点でも、ワードのほうが広報誌向きなのです。(パワポ、パブリッシャーも断ち切り設定可能です)

格安印刷に出す場合、PDFだと安心

格安印刷に依頼する場合、ワードはOKだけどエクセルはNGという会社が存在します。どのソフトに対応しているか確認して入稿してください。ちなみにPDFになっていると、どの会社も入稿可能です。この場合も「トリム」「断ち切り」の設定が必須。
またPDFで出す場合は、フォントが埋め込まれているかも確認してください。具体的な確認方法は下のエントリをご覧ください。

広報部・卒業アルバム委員応援! Canvaで印刷物を作る方法

2018年7月3日

800部って大変! 学校で印刷しなきゃだめ?

予算がどれほどついているのかによりますが、学校でせっせと印刷が大変な広報部は本部にかけあって、格安印刷に頼んでみてはいかがでしょうか。トナー代や紙代、役員の負担を考えれば、印刷に出したほうが安上りになることもあります。
ちなみに格安印刷には、広報誌向けの印刷スタイルがいくつもあります。基本的に予算内で本部に(手伝いに行くなどの)迷惑がかからなければOKするはずです。

  • 挟み込み冊子印刷
    A3を二つ折りにした中にA4を1枚挟み込む印刷スタイル。完成形で納品されるので配布作業も簡単です。ページは6ページオンリー。
  • 中綴じ冊子印刷
    A3を二つ折りし、真ん中をホチキスで留めたスタイル。週刊誌などに見られる製本タイプです。完成形で納品されるので配布作業も楽です。ページは最低8ページから、4の倍数のみ。
  • 資料印刷
    A4の印刷物の上または片側をホチキスで留めたスタイル。ページ数に制限はありません。

 

あちこち試した結果、初心者におすすめなのはラクスルです。わかりやすさがダントツです。

価格で選ぶならプリントパックです。入稿手順がわかりにくいので、慣れている人向け。

 

まとめ

いろいろ書きましたが、わからないことは前任者に聞くなり本部に聞くなりするのが一番です。

それでもわからない場合は、可能な限り自分のやりやすいようにしちゃったらいいと思います。