うだる暑さの8月が終わり、秋の空気が漂ってきました。スーパーには次々と秋の味覚が並びはじめ、食欲の秋の到来を感じます。
スーパーでも栗を見かけるようになりましたね。私の実家でも栗が実るようになり、今年も無事わけてもらいました。2018年は暑かったせいか、やや小ぶりな栗ちゃんたちです。
この時期にしか食べられない栗を美味しく味わいたい。今回は栗のゆで方や保存法を写真付きでお伝えします。
栗は鮮度が命! 皮がついたまま手早く簡単に美味しくゆでる方法
私たちが食べている栗は、実ではなく種子だということをご存じですか? 長期間生のまま放置すると、発芽するんですって。また、かたい皮に包まれていても水分は徐々に抜けていきます。手に入れたらできるだけ早くゆでるようにしましょう。
栗はゆでる前に水で洗い、浮いているものや穴があいた栗はよけます。栗の主成分はデンプンで、水に浮くのはデンプンが少ないと推測できるからです。
手早く火を通したい! 皮付きのままゆでる方法
皮付きのままゆでる方法と皮をむいてゆでる方法の2パターンがあります。
皮付きのままゆでるときは、大きな鍋に栗を入れ、栗が完全につかるまで水を入れます。そこへ水1リットルに対して塩大さじ1杯を加えます。あくを抜くのと皮をむきやすくするためです。
火加減は、まずは中火でゆで始め、沸騰したら弱火にして40~50分ゆでます。途中で水が減るようなら足してください。栗に含まれるアミラーゼという酵素は40~70度で活発に働きます。アミラーゼが栗のデンプンを糖に変え、甘くするのです。
ゆで終わったら冷めるまでそっとしておきます。このまま2つ割ってスプーンで食べても美味しいですよ。栗をつぶして使用するモンブランや栗きんとんは、このゆで方でOKです。
手間を掛けてきれいにゆでたい! 皮をむいてゆでる方法
栗の皮をむいてからゆでる場合は、急ぐときは熱湯、手間をかけるなら水につけてから皮むきをします。つける時間は熱湯なら30分、水なら丸1日が目安。
皮は包丁でもむけますが、外側の鬼皮はとてもかたいので、栗用の皮むき器を使うと便利です。下のお尻側から尖った方へ向かってむくとスムーズですよ。渋皮も同様に熱湯もしくは水につけてから皮むきするのがおすすめ。鬼皮と同じ方法でむけます。皮がむけたら水につけ、あく抜きをしましょう。
ゆでるときは、鍋にたっぷりの水を入れます。煮崩れを防ぐため、火加減は弱火~中火で30~45分ゆでましょう。栗の形をそのまま残す甘露煮や栗ご飯に適したゆで方です。
栗の保存はどうするの? 栗のおすすめ保存方法
栗は傷みやすいですが、保存の仕方で長持ちさせることができます。
長期間保存するなら生のまま冷凍がおすすめ。皮付きのまま、表面を軽く拭いたら保存用ポリ袋に入れます。それを冷凍庫へポン。これで6ヶ月は保存できます。皮付きでゆでた栗も同じ方法で冷凍保存できます。使うときは凍ったままゆでるだけでOK。また、冷凍することで渋皮がむきやすくなるともいわれています。
皮をむいた状態で冷凍保存する方法もあります。熱湯で栗を1~2分ゆでてからあら熱を取り、保存用ポリ袋に入れて冷凍します。こちらも6ヶ月くらい保存できますが、皮をむいているので、臭いがつくというリスクがあります。1,2ヶ月で食べきるのがよいでしょう。でも、凍ったまますぐ調理できるのが最大の利点です。
保存した栗を美味しく食べよう! モンブランと栗ご飯
栗は冷暗所に置くことで、甘みが増すといわれています。せっかく保存した栗を活用したいということで、調理してみました。
まずは、皮ごとゆでた栗を使ったモンブラン。熱いうちに中身を散りだして裏ごしした栗を生クリームと混ぜあわせます。
市販の焼き菓子にデコレーションするだけでモンブランができます。
次は皮をむいた栗で栗ご飯。頂いた新米と栗、塩を炊飯器に入れてスイッチオン。
栗ご飯ができました。私の実家では、炊き込みご飯や赤飯に皮をむいた冷凍栗を使います。
まとめ
これから旬を迎える栗は、ビタミンや食物繊維が豊富です。きちんと調理して食べるとなると労力がいりますね。でも、今回ご紹介した保存法を使えば食べたいときに食べたい分だけの栗が使えます。この秋はラクに楽しく美味しい栗を味わってみてください。
執筆・写真 : holy-rich511