寒くなってくると恋しくなってくる暖房器具。
その中でも石油ファンヒーターは、スイッチを入れてほんの数秒で温風が出てくる優れもの。しかし、石油ファンヒーターにも寿命があるのをご存知でしょうか?
炎を使う器具なので、寿命が来て不具合が生じるとそれなりに危険性があります。寿命の場合の症状や、お手入れひとつで石油ファンヒーターを長持ちさせる方法などをご紹介しましょう。
石油ファンヒーターの寿命は?
石油ファンヒーターは機械で、消耗品が部品に使われていることもあり、寿命がいずれはやってきます。ではいつ頃その寿命が来るのでしょうか?
家電製品に限らず製品には「法廷耐用年数」というものがあり、それぞれに決められています。法廷耐用年数というのは、会社や自営業などで決算時、資産の減価償却のために設けられた年数で、一般家庭においてはさほど重要ではないのですが、耐用年数の間は修理のための部品をメーカーは保存しておく決まりになっているのです。石油ファンヒーターは6年という期間が定めてあるので、購入してから6年間は修理が可能という計算。ただし、あくまでも目安ですので、6年未満で使えなくなったり、10年以上使える場合もあります。
石油ファンヒーターが限界に来たときの症状は?
石油ファンヒーターが限界かな? と思われる時の症状がいくつかあります。
変な音がしたり温風が出なくなったりした場合
いつもと音が違ったり、温風の風量が今までと違うといった場合は、ファンヒーターの燃焼部分に灯油を送る「ノズル部品」が目詰まりを起こしている可能性があります。主な原因として、古い灯油を使用したり、不純物の混ざった灯油を使っていることなどが可能性としてあげられます。
灯油も時間経過とともに劣化がはじまり、保存状況によっては給油中に不純物が混ざることも考えられますので、一冬で使い切れなかった灯油に関しては処分することをおすすめします。
スイッチを入れてもすぐにエラーが出てしまう
エラーメッセージにもよりますが、「温度上昇」の場合の原因の多くはほこりです。フィルターを確認してみてもほこりがたまっていない場合は、内部にほこりが蓄積していることが考えられます。分解してほこりを飛ばすとエラーメッセージが消える場合もありますが、繊細な部品が多く使われているので、部品を傷つけてしまう可能性も否めないところです。
石油ファンヒーターもお手入れ次第で長持ち!
石油ファンヒーターはお手入れをすることで故障を防ぎ長く使用することが出来ます。
フィルターのお手入れはマメに
石油ファンヒーターの空気を取り込むフィルターが詰まっていると故障の原因になるばかりでなく、不完全燃焼を起こしてしまう可能性もあります。後面にあるフィルターをはずして掃除機で吸うだけですので、一週間に一度の目安で取り組むのがおすすめです。
フィルターをきれいにしておくと燃費向上にもつながりますよ。
シーズン最後のお手入れは本格的に
春になり石油ファンヒーターを片付けるときにひと手間かけることで、来シーズンも気持ちよく使うことができて故障のリスクも回避することができますよ。
灯油タンクを本体から抜き取ると本体底に灯油フィルターがあります。手で簡単に取れるので、はずしてきれいな灯油で洗いましょう。必ずきれいな灯油で洗うこと。間違えて水で洗ってしまうと故障の原因になってしまいます。きれいになったら日陰で乾燥させましょう。
灯油フィルターをはずしたら本体に残っている灯油を吸い取るのですが、小さなスポイトがあれば簡単に出来ます。無い場合は古布にしみこませるといいですよ。完全に灯油が本体から無くなったら、灯油フィルターを本体に戻してタンクを収めれば完了です。
まとめ
石油ファンヒーターの寿命やお手入れの方法についてお伝えしました。
お手入れ次第では10年以上使用することも可能です。
石油ファンヒーターは灯油を燃やして部屋を暖めるので、部屋の換気と子どもの安全には十分配慮して心も体も温めましょう。
他の家電製品同様、石油ファンヒーターも新しいもののほうが燃費や性能がよくなっています。「そろそろあやしかいな」と思ったら、買い替えも検討してみましょう。灯油も値段が上がっていますしね。
執筆:はるか