ハロウィンに付き物といえば、かぼちゃのオブジェ。目と鼻と口をくり抜いたあのかぼちゃはジャックオーランタン(Jack-O’-Lantern)といいます。
そもそもどうしてハロウィンにかぼちゃを飾るのでしょうか? ジャックオーランタンってどういう意味なのでしょうか?
ジャックオーランタンは元々かぼちゃではなかった!
ジャックオーランタンは、ハロウィンの起源となる祭りを行っていた古代ケルト民族の風習を受け継いだアイルランドの古い言い伝えからきています。
大酒のみで意地悪なジャックという男がいました。彼は魂を取りにきた悪魔を騙しジャックの魂は取らないと約束させてしまいます。やがて彼が死んだあと、生前の罪が重すぎて天国には行けず、悪魔との約束通り地獄でも追い返され行先を失いました。あの世とこの世の境を彷徨うようになったジャックが暗い道で持って歩いていたのが、カブをくり抜き地獄の火を入れたランタンでした。
その言い伝えから、カブのランタンをジャックオーランタン(ジャックのランタン)と呼び、ハロウィンで死者の霊を迎える魔除けのような存在として使われるようになりました。
やがてアイルランドやスコットランドの人々がアメリカへ移民として渡りその風習が伝わると、カブよりも手に入りやすく加工しやすいかぼちゃが代用されるようになったのです。
ハロウィンに使うのは「ペポかぼちゃ」
かぼちゃは大きくわけて西洋かぼちゃ・日本かぼちゃ・ペポかぼちゃに分類されます。
日本で一般的に流通している緑色のかぼちゃは、西洋かぼちゃです。明治時代にアメリカから日本へ伝えられ、北海道や東北を中心に栽培が広がっていきました。
日本かぼちゃは表面がゴツゴツとしていて、緑色というよりも黒っぽいのが特徴です。
ハロウィンで使われているオレンジ色のかぼちゃは、ペポかぼちゃの一種です。巨大かぼちゃのアトランティックジャイアントや、観賞用の小さなおもちゃかぼちゃと呼ばれる品種も、ペポかぼちゃに分類されます。
ペポかぼちゃは観賞用の品種が主ですが、実はズッキーニや金糸うり(そうめんうり)もペポかぼちゃの一種です。
かぼちゃをくり抜いて作るジャックオーランタンの作り方
- まずかぼちゃを用意し、油性ペンでその表面に切り抜く顔のパーツを書きます。
- かぼちゃの底を丸く手が入るくらいの大きさの円にカットし、この部分から中の種を取り除きます。
- 中身が出せたらペンで書いた顔の部分をナイフでカットしていきます。書いた線よりも大きめに切ると表面に線が残らず仕上がりがキレイです。内側から軽く押すようにしてカットした部分を外しましょう。
- 全てカットできたら風通しのよい場所に2~3日かぼちゃを置いて乾燥させます。
- 最初にカットした底の部分にロウソクやLEDライトを置く土台を掘りこみ、上から乾燥させたかぼちゃ本体を乗せます。ナイフと火の取り扱いには十分に注意してください。
生のかぼちゃなので、長くても1週間程度しか持ちません。ハロウィンの直前に作るのがおすすめです。
小さな子どもとつくる簡単ジャックオーランタン
- 黒色の折り紙や画用紙を用意して、好きな顔のパーツをハサミで切ります。
- それをかぼちゃ表面に両面テープなどで貼り付けたら完成。
これなら小さな子どもと一緒に作っても安全ですし、すぐに腐らないので早くから飾っても安心ですね。かぼちゃは傷をつけなければ1か月程度は持ちます。ランタンにはなりませんが、十分ハロウィンの飾りとして使えますよ。
ハロウィンかぼちゃはどこで買える?
ハロウィンが日本でも定着してきたことを受けて、ハロウィンが近づくとホームセンターやスーパーで売っていることも増えてきました。手作りしてみたいなら、チェックしてみてはいかがでしょうか。ハロウィンシーズンになるとAmazonや楽天でもかぼちゃの取り扱いが始まりますので、近所で見つけられないという人はAmazonや楽天もチェックしてみてください。数が限られていますので、検討している人はお早めに。
まとめ
ハロウィンのかぼちゃ、ジャックオーランタンについてご紹介しました。
死者の魂を迎える魔除けのような存在のジャックオーランタンはかぼちゃのイメージが強いですが、スコットランドの一部地域では今でもカブで作る風習の残っています。
しっかり乾かしても生のかぼちゃは傷みやすいため、実際に作るときはハロウィンの直前に行ってくださいね。
執筆:まあち