スタディサプリは進研ゼミすら放棄した中学生に効果があるのか?




中学生は忙しいですよね。
進研ゼミが「忙しい中学生でもできる♪」とアピールしていますが、その進研ゼミですら手に余っている中学生が我が家に一人。
しかし何もしないのもアレなので、一部の進学校が宿題に取り入れているスタディサプリを使ってみることにしました。

うちの中学生が進研ゼミすら放棄した理由

さて、スタディサプリについて語る前に、まずはうちの中学生が進研ゼミすら放棄した理由を簡単に説明しましょう。
我が家は小学時代から引き続き、進研ゼミのタブレット講座(中学講座ではハイブリッドタイプという表現をしますが)を受講しています。
中学講座は1つの単元が複数のコマに分かれており、1コマも「解説・演習・確認」と3段階になっています(ものによっては解説と演習のみ)。
で、進研ゼミは平日はタブレットで2コマ6個ずつこなすように指示。1コマだいたい30分程度の内容ですから、1時間ほど家庭学習の時間を取る計算ですね。
週末は筆記力をつけるために、筆記タイプのドリルをやるように案内されています。

が。

うちの中学生、部活をしているので帰宅は18時半。そこから風呂→晩ごはん→学校の宿題ですでに21時半。ここから余分に1時間とか無理…と、GW開けにはだんだん進研ゼミをやらなくなり、現在に至る。

あかんやん!

そんなときに、うちのディレクター(元塾講師)が「中学生以上ならスタディサプリが効果的かなあ」というので、「よし、じゃあスタディサプリだ!」ということになったのです。(短絡的)
決め手は、安さ。
1か月980円ですからね、契約して「これもやってないのか!」となっても、親の精神的ダメージは比較的軽いです。それに対して進研ゼミ、まったくやってないと親の精神的ダメージ大きいです…。Z会だとさらに大きいので、初めから選択肢に含めませんでしたわ…。

スタディサプリってどんなもの?

スタディサプリはリクルートが提供している「カリスマ塾講師による神授業が見放題」サービス。前進となる受験サプリは2011年にスタート、もともとは大学受験を控えた高校生のための講義動画サプリでしたが、2016年に小中高生への総合学習サポートサービス「スタディサプリ」へと変身しました。
スタディサプリに登録することで、小4から高3までの主要教科すべての講義を見ることができます。
単元は細かく分かれており、1つの動画は約15分。全動画は4万本以上。

ログイン画面はこんな感じ。学校の教科書を登録しておくと、教科書に応じた講義を見ることができます。

1つ15分なので、単元は細かく分かれています。

スマホ画面拡大。先生の講義の下にテキストが表示されます。

講義動画後にはこのような確認問題が出題されます。ノートに写して解く必要があります。すぐ下に解答があるのでマルつけ簡単。

スタディサプリの特徴1 学年無関係で講義動画を見ることができる

登録する時、子どもの学年を入れますが、該当学年の講義だけが見られるというわけではありません。4年から高3まで、学年無関係ですべての講座が見られます。中学の数学でつまづいたので、小学生の算数に戻って基礎をやり直しもOKだし、先取学習もOK。うちの中学生など、高校日本史をずっと見ています。

ソラ
伊藤先生おもしろいねん

またレベルも基礎・応用・発展までそろっています。小学生の動画では、小学校では習わないけど中学受験では出てくる単元も一通りありますよ。

私は中受の算数がパズルみたいで大好物なので、楽しく解説を見て「へええ!」と感動しています。現役のころは算数・数学が大っ嫌いだったのにね。

スタディサプリの特徴2 自分でスケジュールを組む

スタディサプリが提供してくれているのは「講義動画だけ」なので、自分でスケジュールを組む必要があります。
この点からも向いているのは中学生以上、自己管理能力がついてきている年齢でないと難しいでしょう。
この点は、教科書準拠の通信教育や学習塾とは違います。

ただ、うちの中学の場合、4月いっぱいは授業時間の半分以上を運動会の練習とその関連に費やしており、ほとんど授業が進みませんでした。理科なんてGW明けの運動会が終わるまで1時間しかやりませんでした。1年の1学期の1回目の授業なんて、先生の自己紹介で終わりますがな。つまり運動会後、中間までの2週間で、理科をどどーっと詰め込むわけですよ。
教科書準拠の教材だと、1年分を単純に12で割っているので、サクサク進んでいきます。だから、進研ゼミの進度と学校の進度が全く合わなくなり…どんどん送られてくる教材がプレッシャーに。
その点、スタディサプリは自分のスケジュールに合わせて動画を見ればいいので、気が楽。
「教材たまってきたヤバイ」というプレッシャーはないです。

スタディサプリの特徴3 テキストはセルフサービス

スタディサプリの講義には、講義に応じたテキストが存在しますが、会員登録してお金を払ったからって、テキストが送られてくるということはありません。PDFでどーんとまとめてアップしてあり、必要な分を自分で印刷して使います。
でも英語とか300ページ超あります。
これ自分で印刷するのうー?
そんな人のために、1冊1200円で販売もしています。
でもなくてもなんとかなります。動画と一緒にテキストが見れるようになっているので、普通の授業のようにノートを広げて、動画をストップしながら練習問題を解いていけばOK。

スタディサプリの特徴4 保護者への通知はリアルタイム

これが保護者画面。

デジタルツールを使った通信教育は、すべて保護者に学習時間や内容が通知されるようになっています。進研ゼミは1日1回、集計時間があって、やってもやらなくても子どもの学習内容の報告がメールで届きます。
この点、スタディサプリは、子どもに動きがあればリアルタイムで通知が届きます。

スタディサプリの特徴5 学校でも利用されている

スタディサプリは、個人での利用のほかに、学校単位でも利用されています。スタディサプリを見て確認問題を解くまでを宿題として出している学校があるのですが、動画をきちんと見たか・確認問題を解いたかは先生にすべてリアルタイムで通知されますので、おサボリはできません。
学校でも採用されていることから、スタディサプリが優れた教材であることは間違いないです。

現役の塾講師からもお墨付き!

スタディサプリの効果的な使い方は?

スタディサプリは基本的に解説しかしていない動画なので、練習問題などは別にこなさなくてはなりません。だから授業で知識を注入されたあとの、「知識の地固め」として使うのが効果的。
また4万本とはいえ録画された動画以外には存在せず、質問できるわけでもないので、疑問点が生まれたらメモして学校の先生にきちんと確認し納得することが大切。「まあいっか」を残さないようにしましょう。わからない場所がわからない? 1学年前の単元に戻って講義を見直すといいですよ。

中学生の場合

  • 今日の授業でやったところの講義動画を見て、確認問題を解く

高校生の場合

高校生以上になると、「インプットからのアウトプット」が重要になります。なんのこっちゃ? 要するに、最終的には問題を見て答えがすぐに浮かぶようにする必要があるということです。
で、アウトプットをするするできるようにするには、日常的にインプット→アウトプット、早い話が講義動画を見たらその単元の問題を解いて知識を定着を図るということがポイント。
中学生と同じで、学校や塾で習った部分の動画を見て問題を解くの繰り返しですが、その際に、

  • 講義動画を見て必要な部分をメモる
  • 講義動画の範囲の練習問題を解く(スタディサプリだけでなく市販のものも併用)

またすべての授業の動画を見ていると時間が足りなくなるので、得意分野はパス。
さらに「聞き流し」と「机に向かう」を使い分けましょう。

  • スマホで聞き流す(暗記系) 英語、社会、科学、生物
  • 机に向かって学習する(考える系) 数学・物理・英作文・現代文

スタディサプリの講義はテンポよく、1回15分と短めなのでスキマ時間の活用に最適。
受験生の時間は限られています。スキマも有効活用!

効果のほどは?

さて、気になる「効果のほど」ですが、うちの中学生によると「効果はある」とのこと。
授業でよくわからない部分が、ハッキリするので、「あーそういうことかー」とガッテンできるそうです。
ちなみにうちの中学生が進研ゼミと比較してみたところ、

  • かかる時間はたぶんそんなに変わらない
  • 難易度も変わらない(授業に合わせたレベルを選んでいます)
  • スタディサプリは見てるだけなので楽
  • スタディサプリの先生おもろい

見ているだけじゃなくて手も動かしなよ…とは思うのですが、もとがたいして勉強しない人なので、復習動画見るだけでも大進歩。
最後の「先生おもろい」ですが、社会科の伊藤先生の話術の巧みさは、さすがカリスマ講師…と納得です。進研ゼミは余談も何もなく淡々と説明していきますが、伊藤先生は余談が多い。
でも社会科って、教科書に全部書いてあるので、教科書読んでればいい教科じゃないですか。それをわざわざ先生に説明させる意味って、なんだと思います?
それは社会科への興味付けのためです。
伊藤先生の余談は、かなり強烈なので興味付けとしての効果は絶大です。
あと書き間違えを「皆さんの注意力を試したのです」と言いながら訂正する先生とか、「このあたりは適当に」とか、デジタル配信タイプでは見かけない「生身の人間」が見える講義内容なので、やっぱりおもろいです。

スタディサプリはアプリとネットがある

さて、スタディサプリの使い方には、アプリとネットでログインするのと2種類あります。基本的にどちらも同じですが、スマホに入れて聞き流すならアプリを、パソコンの大画面でしっかり確認しながら勉強したい場合はネットから見るなど、使い分けるといいと思います。
保護者には保護者専用ページがあります(アプリにはない)。

個別指導コースと合格特訓コース

スタディサプリには、動画を見放題だけの「ベーシックコース」のほかに「個別指導コース」「合格特訓コース」があります。

中学生には個別指導コース

自分で動画を取捨選択し、スケジュールを組まなければならないスタディサプリ。動画はいいけど活用できるかどうかはユーザー次第という、なかなかハードルの高い勉強道具でした。
そこで中学生向けに現役大学生が担当コーチとして講義動画の選択やスケジュール調整、勉強のアドバイスなどをくれる「個別指導コース」が登場。
対象は公立中の生徒です。

高校生には合格特訓コース

高校生には志望校に応じて学習プランを作成し、担当コーチがいつまでに何をやればいいのか教えてくれる「合格特訓コース」もあります。コーチは東大・京大・早稲田・慶応・一橋・東工大のいずれかの現役学生だから、大学受験のノウハウはばっちり。

支払方法はいろいろある

スタディサプリは12か月契約すると10か月分の料金でOKになるので、続ける気があるなら12か月払いがお得です。
支払方法は、

  • ベーシックコース:クレジットカード、キャリア、コンビニ、iTunes Store
  • 個別指導コース・合格特訓コース:クレジットカード決済 のみ

ちなみに個別指導・合格特訓はベーシックと合わせて受講するので、2つの支払が発生します。

クレジットカード、キャリア、iTunes Store(月々払い)決済は自動更新されるので、利用停止する場合は手続きが必要です。コンビニ決済、iTunes Store決済(一括払い)は、期間が過ぎると利用停止になります。
また利用をストップしても無料会員としてアカウントは残り続けるため、完全にアカウントを削除したい場合は退会手続きが必要です。
12か月払いで途中で辞める場合は、返金にも応じてくれるので、安心ですね。

まとめ

スタディサプリを契約してみて、非常によくできていると思いました。これで980円とはお安い。
とりあえず

  • 授業でやったところの動画を見る
  • 動画についている確認問題をやっておく

だけでも復習効果は高いと思います。うちは1学期期末試験、ちょっとスタディサプリ(ベーシックコース)で挑戦してみたいと思います。

現役の塾の先生もスタディサプリの効果については認めているし、塾はもちろん他の通信教育よりも安いし、そこの中高生、試験前の2週間を2週間の無料お試しで、ちょっと試してみたらいいと思うよ!