Z会って実際どうなの? 進研ゼミと比べてみた




勉強はしてほしいが塾に通わせるのは負担。
そんなご家庭のためにあるのが、リーズナブルな上に選択肢が豊富な通信教育。今回はムトウ家が実際に使っている「教育界の巨人」進研ゼミ小学講座チャレンジタッチと「東大行く子がやるやつよね」Z会の小学生コースについて、無謀にも比較してみました。
家ネコとユキヒョウ比較してみた、というくらい、実は全然違うんだけど…。まあ、参考までに。

進研ゼミってこんな感じ

進研ゼミの特徴を一言でいえば「にぎやかで楽しい」。
小学講座には、テキストタイプの「オリジナル」とタブレットを使う「チャレンジタッチ」の2種類があります。2018年まではiPadのコースもあったけど消滅。

小学講座の場合、低学年にはコラショという妖精とキッズという男の子がいますし、3年生以降はニャッチというキャラクターが登場します。このキャラクターが勉強やアプリなどで登場して楽しくにぎやかに説明したり応援したりしてくれるわけです。
キッズのような受講生とほぼ同世代のキャラクターに、寄り添ってくれるかわいいマスコットキャラ。進研ゼミの教材に対し一種の友達のような感覚を持たせることで、親しみやすさを演出してるわけです。
また、時計やロボットなど副教材がたくさんあるのも進研ゼミの特徴ですね。

チャレンジタッチって簡単? 筆記ができなくなるってホント?

進研ゼミといえば「チャレンジタッチって簡単らしいじゃない? それで勉強になるの?」という噂を耳にしますが…
そもそも進研ゼミ小学講座の目的は「学校の勉強についていく」ためのものであり、どちらかというと勉強が苦手~普通の子を対象にしています。勉強嫌いな子に勉強させるには、簡単な問題を繰り返すことで達成感を味わわせるとともに知識の定着を図り、「わかるって楽しい」という気持ちを醸造させることがコツ。とはいえ、基礎だけではなくきちんと応用・発展まで問題は用意されていますよ。スモールステップ方式なので問題数は意外に多いです。

基本的に選択式ですが、「下のア・イ・ウから解答を選びなさい」というのではなく「空欄に当てはまる数字を答えなさい」という感じですので、わかっていないとあてずっぽうでもあたりませんわな。
間違えた問題は解き直しで正解するまで1レッスンが終われませんが、間違えた直後ということもあって、答えを覚えている可能性は高く、復習効果に関しては正直疑問はあります。

また、タブレットという性質上、「30字以内で述べよ」というタイプの問題は出ませんが、チャレンジタッチとは別に筆記対策ドリルはついてきます。

ソラ
全部やったらすごいことになった!
俺が進研ゼミで成績を爆上げした話

あと、漢字に関しては正しい書き順で書き終えるまでブーと言われ続けるので、正しい書き順を覚えるのには役立ちます。

なので、個人的には「チャレンジタッチの学習効果が薄いとは感じない」ものの「自分で考えを述べるタイプの学習はタッチとは別にやる必要がある」と感じます。

 

チャレンジタッチのレベルの設定

チャレンジタッチの出題問題のレベルは、保護者ページから設定することができます。レベルは「基礎・応用」と「応用・発展」の2タイプ。
チャレンジタッチのレベルは「基礎」「応用」「発展」の3段階あって、「基礎・応用」を選ぶと、基礎を終えると応用の問題がポップアップされます。「応用・発展」だと基礎の次に発展がポップアップしますが、どちらのレベルを選んでもすべての問題は教室に並んでいるので、2017年までのように基礎・応用・発展と順番にやっていくことも可能です。

なお進研ゼミで中学受験を考える場合は、オプションで対応。

Z会ってどう? 難しいって本当?

話は変わってZ会です。Z会の目的は「学校プラスアルファの学力」をつけることにあるので、勉強が苦ではない子をターゲットにしている雰囲気があります。教材はシンプルというか質実剛健というか…キャラや副教材で釣る気はなさそうです。

Z会小学生コースには

  • テキストスタイル
  • タブレットスタイル
  • 中学受験コース

の3タイプがあります。

テキストスタイルは送られてきたテキストを解き、最後にまとめの添削問題を出す従来のタイプ。進研ゼミは5教科セットになっていますが、Z会は1教科から選ぶことができ、各教科とも「標準」「ハイレベル」の2段階レベル。
タブレットスタイルは、iPadに専用のアプリをダウンロードして学習を進めるスタイル。androidに対応していないのが残念。こちらは全教科セットで、難易度の設定はなく、学習者のレベルに応じた問題が出題されます。
中学受験コースはテキスト・タブレットとちょっと位置づけが異なっていまして、テキストとタブレットを併用します。中学受験コースも1教科か選ぶことが可能。

うちはテキストスタイルなのですが、問題数はそんなに多くありません。ただし、ひとつひとつが重たいというか、少し考えないといけないタイプの問題なので、サクサク終わらせることは難しいな、というのが印象。ソラによると標準コースの感想は「レベルはチャレンジタッチとそんなに変わらない。算数以外はそんなに難しくないけど、算数はタッチより面倒くさい」とのこと。

努力賞ポイント・添削問題の差

ソラ
Z会の添削問題はA4封筒で返ってくるよ

進研ゼミにもZ会にも添削問題があります。
私を含め、親世代が進研ゼミをやっていたころ、赤ペン先生は毎月提出でしたよね。返却される解答に点数に応じた色のシールがついていて、ためていくと点数に応じた努力賞に交換できるのです。
今の進研ゼミ小学講座の赤ペン問題は、年に3回。少な! しかも添削後はチャレンジタッチに返却されて、本物は戻ってきません(テキストスタイルなら戻ってくるのかも)。
チャレンジタッチの場合、毎月25日に翌月の問題が配信されるので、24日までに問題を解き終えれば努力賞ポイントがもらえます。時々2倍キャンペーンやってたりします。赤ペン問題や毎月の取り組み以外にも、年3回の実力診断テストなどを期日までに出すことで努力賞ポイントがたまります。

Z会の添削問題は毎月ついています。テキストスタイルは答案用紙を書いて封筒に入れて郵送しますが、子どものレベルに応じて内容が変わるタブレットコースは、その子に応じた問題がタブレット上で出題される仕組み。答案もタブレットに戻ってきます。
この添削問題を提出するたびにポイントがたまります。

Z会のタブレットコースはスケジュールを自動生成

チャレンジタッチと違うなと思う点として、Z会のタブレットコースのスケジュール生成機能があります。
これはあらかじめ学習できる曜日を設定すると、アプリ側でスケジュールを組み立ててくれるというもの。
チャレンジタッチにはない機能です。

で、どちらがいいの?

  • 勉強が好きではない
  • 学校の授業についていくことが目的

なら進研ゼミ。

  • 勉強への苦手意識は薄い
  • タスクをこつこつこなせる

タイプの子ならZ会でもOK。そもそも進研ゼミとZ会では目的が違うので、お子さんに応じて選んであげましょう。続かなければ意味がないですからね。

百聞は一見に如かず!

進研ゼミもZ会も1か月から受講可能です。進研ゼミのチャレンジタッチは6か月以上やらないとタブレットが実費になっちゃいますが、どちらとも入会金や年会費の類はかかりません。退会すれば残りの受講料は返金してもらえます。

そして進研ゼミもZ会も一度始めたら、退会手続きを取らないと高校卒業までずーっと自動更新です。さらに進研ゼミもZ会も退会するためには電話しなければなりませんので、退会手続きは忘れないように、時間に余裕をもって行いましょう! 締め切り日直前だと電話がつながりにくいことがあります。