小学生の勉強時間、どれくらい必要? 成績アップにつながる勉強量は?




小学校に入ると勉強が始まります。勉強時間は「長さ」よりも「濃さ」が重要なのですが、具体的に果たしてどれくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?また成績のいい子が勉強する時間帯はいつだと思いますか?
「勉強しなさい!」という親子間のストレスをなくすためにも、小学生の適切な勉強時間について知っておきましょう。

時間より中身!ポイントは「ここまで」を決めること

「今日2時間も勉強した!」と、自慢する小学生がここに一人。
本当に2時間みっちりやったのならたいしたものですが、内訳は「宿題をだらだら~っと2時間かけてやりました」「時々マンガ読んでました」。実質1時間ちょっとやろ!

人間が1つのことに集中できる時間は約50分。その中でも周囲が気にならないほど集中していられる時間は、15分程度と言われています。アニメがオープニングやエンディングを除いて実質15~20分程度で作られているのはそのため。

だから「中身が重要」の勉強は、時間で管理するよりも内容で管理するべきなのです。
ではどうすべきか?

宿題プラスアルファのアルファ部分を親が設定するのです。具体的には「今日はここまで」という目標を作り、勉強させます。

では何を勉強させましょうか?
塾の宿題があるなら、次の塾の日までの予定を立て、その日にすることを決定します。
進研ゼミやスマイルゼミといった通信教育系も、その日にやる予定を細かく立てて実行させるといいでしょう(進研ゼミのチャレンジタッチはスケジュールは組んでくれませんが、低学年は1日1回、中高学年は1日2回ずつを推奨されています。Z会のタブレット講座は自動でスケジュールを組んでくれます)。

 

低学年なので、塾はまだ早い気がする。通信教育もやっていない。
大丈夫です。
教科書に対応した市販のドリルやワークでOK。

授業の進み具合に合わせたワークを用意し、時間で区切るのではなく「今日はここまでやってみようか」にすると、だらだら勉強防止に効果があります。
5分でも15分でも「ここまで」済めば今日の勉強はおしまい!です。

ワコ先生
中学受験をしないなら、予習2割復習8割で学校の授業についていけます!

学校で何をやってる?年間指導計画の確認方法

学校の授業についていくことが目的なら、学校で今何をやっているか確認することが大切です。
学校によってはサイトに年間指導計画をアップするところもあります。具体的に何月にどういう単元をやるということがわかるので、これを元にすればOK。
この年間指導計画を公開するかしないかは教育委員会の方針によりますが、教育委員会に欲しい理由を伝えてみれば公開してもらえる可能性があります。

ワコ先生
情報公開時代ですから

データに見る小学生が勉強する時間帯

ところで、小中学生が一番勉強する時間って、いつだと思いますか?

ベネッセによると小学生が勉強する時間のピークは17時30分。夕食前に宿題をしている子が最も多いという結果になりました。外遊びは16時30分を境に減少するので、16時半ごろ外遊びから帰宅して宿題にとりかかる、という子が多いようです。
ちなみに中学生のピークは20時45分ごろ。19時から勉強に取り掛かる子が多く、21時にかけて勉強しているのです。小学生に比べ部活などで帰宅が遅いため、夕食後に勉強に取り組む傾向がデータに現れています。

成績のいい子は「スキマ時間」を上手に使っている

またベネッセのデータでは、成績上位者は「スキマ時間」を上手に使っていることもわかっています。

小学生は帰宅後、夕食前にかけて宿題をする子が多いのですが、成績上位者は早朝に学習している傾向が見て取れたのです。
中学生は夕食後に勉強に取り掛かりますが、成績上位者は帰宅後、夕食前に勉強をしています。
そして成績下位者には、こうしたスキマ時間の活用が見て取れませんでした。
小学生の早朝、中学生の夕食前、ともにまとまった時間が取れる時間帯ではありませんが、情報を整理し知識の定着を図ることはできます。
ということは、1日15分でも30分でも使える時間に「プラスアルファ」の学習を取り入れることが、成績アップへのカギと言えるでしょう。

ちなみにどの通信講座でも1回分は、15分~20分で終わるように設定されています。集中力が続くのがそれくらいだからです。朝と夕方のスキマに2回分ひねりこめば、合計で30~40分の学習時間になりますよね。

 

まとめ

小学生の勉強時間は量より質。学校の授業についていくためのポイントは「予習2割復習8割」なので、今やっていることを市販のワークや通信教育などで地固めしていきましょう。1時間やるよりも「今日はここまで」と区切った方が時間の無駄遣いをしなくて済みます。

また、成績のいい子はスキマ時間を使った勉強を取り入れている傾向があるので、朝の30分、夕食前の30分といったスキマ時間に「今日はここまで」ワークを取り入れれるのが効果的です。

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